メモもつれ

言語の限界による断絶、あるいはその本質的孤独

その辺の水場で曖昧に釣りがしたい人むけガイド

目的

釣り情報を調べても○○イングとかタックルとか意味不明なカタカナ用語が並んでいてn時間ドブに捨てたので後続のためにまとめておく。

想定読者

別に釣りたい魚があるというわけではないが魚が釣りたい人。魚種を指定した釣り情報は無限にあるのでそっちを見てください。

この文章の用語説明

竿:釣竿。棒。

リール:リール。くるくるするやつ。

仕掛け:糸、糸を繋ぐ金具、針、疑似餌、ウキ、その他もろもろをひっくるめたもの。

エサ、餌:虫とかワームとか小魚とかいくらとかの生もの系のエサ。

毛ばり:フライ

フライ:毛ばり

何をすればいい?

1:やりたい釣りの種類を次の三種類から選ぶ

下に行くほど趣味性が高く、費用も高くつく(と思う)。共通して必要な道具(バケツとか)を除いた入門に必要な金額の目安も示す。

延べ竿を用いた釣り:エサ釣り、テンカラ釣り、提灯毛ばり釣りとか 5k円

おそらく一番身近な釣り。竿と既製品の数百円程度の仕掛けセットと餌だけから入門できる。餌以外全部入ったセットもお安く売っている。海でも川でも出来る。

リールを用いた釣り(フライフィッシング以外):エサ釣り、ルアー釣り、毛ばり釣りとか 10k円

竿を振って気持ちよく仕掛けを飛ばして釣りを行う釣り。クルクルをくるくると回して魚を釣っている様子はまさに釣りをしているという感じで釣り欲が満足する。投石紐の経験者におすすめ。竿の大きさとリールの大きさはリンクさせる必要がある。

フライフィッシング:毛ばりを用いた釣り 30k円

特殊な形状であり、重く、水に浮いたり浮かなかったりする(他の釣法はあまり糸が水に沈むか沈まないかを気にしない)専用の糸を使って虫を模した毛ばりを飛ばして釣りを行う。フライフィッシングではリールは糸の収納くらいの意味合いしか無く、主に手で糸を操作して釣りを行う。竿の大きさと糸の太さはリンクしており、竿の番手と糸の番手を揃える必要がある。

2:自分が釣りをしたいフィールドを決める

Q:具体的には何を聞かれていて何が決まる?

A:説明や解説が必要なら!

竿とリールが決まると対応している仕掛けの重さの範囲が、仕掛けの重さが決まると竿とリールの大きさが決まります。華奢な竿でカジキマグロ用のデカい仕掛けは使えないってことですね!

淡水か海水か

→仕掛けの種類、比重

特に疑似餌(ルアー)において、浮く浮かない、沈む速度でいろいろ分かれている。海水用とか淡水用とかは大体売り場が違うので分かる、というか対象魚を見れば分かると思う。当然淡水と海水で住んでいる魚も違うので違う仕掛けを使う。べつに海の物を川で、川の物を海で使っても釣れる。竿も海用と淡水用で分かれている気もする。大抵は海用のほうが硬いが、流用しても一切問題ない。

水場の広さ、周辺、水上・水中に障害物はあるか

→竿とリールの大きさ、竿の硬さ

具体的には、何メートル先の魚に仕掛けを届けたいか、周りに送電線、木、草むら、人、などは無いか。水中・水上にブロックやテトラポット、草、でかい岩などは無いか。

遠くに仕掛けを届けたいならデカい竿を使う必要があり、リールを使うなら多く繰り出した糸を素早く巻き取るためデカいリールを使う必要がある。また周りに障害物が多い場合は長い竿だと糸が引っ掛かってすべてが終了する場合があるため小さくする必要がある。水上や水中の障害物のキワのキワまで攻めたい場合は固めの竿と太目の糸を使うとよいらしい。操作性が向上し(ラグさが減る)、糸が引っ掛かっても切れにくくなる。

水の流れがあるか、(何を釣りたいか)

→リールのギア比

流れがある所で釣りをする場合、それに負けない速さで巻く必要があるためハイギア(リールひと回しで多く巻かれる)のものを選ぶ必要がある。でかつよを釣る場合は魚のパワーに負けないようにローギアを選ぶ。悩んだらハイギアらしい。早く力強く回せるならどちらでもよい。

何を釣りたいか

→仕掛けの大きさと竿の硬さ

釣りたい魚について、曖昧に大きさくらいはイメージしておく必要がある。小さいものは小さい仕掛けと柔らかい竿、デカいものにはデカい仕掛けと固い竿が必要になる。

なんか特殊なやつは特殊な仕掛けが要る。アユとかエビとかザリガニとかイカとか。名前で調べればそれ用の仕掛けが出てくると思うのでいい感じに竿(とリール)を選べばよい。この記事を読み終わるときには何を選べばいいか分かるようになっていると思う(時間が無い人向け:その仕掛けの重さに対応している竿とリールと糸を選べばよい)

何を決めるべき? まずは対象の水場の大きさを決める

買い増しがしにくいのは竿とリールなので、それ以外は随時買い増せばよい。水場の広さと魚の大きさは相関性があるためデカい水場ではデカい竿を、小さい水場では小さい竿を使っておけばいい。たまにだめな場合もある。竿を決めればリールの大きさも決まる。

リールは迷ったらハイギアでいいらしいが特売を見送るほどの差は無い。20%くらいだし。腕力で解決!

3:道具を実際に購入する

竿

竿の長さ

延べ竿の人:迷ったら長め。自分が届けたい距離の2/3くらいの長さの延べ竿を選ぶ。竿と糸の長さが合わない提灯毛ばりは5~6メートルくらい。

リールの人:迷ったら短め。

川の場合、源流(水がくるぶし↑くらいで飛び越えられる程度)3.2ft~、渓流(水がふくらはぎくらいで場所を選べば長靴で渡れなくもない程度)3.5ft~、本流(藻前らが普段見ている川)4.2ft~くらい?かなり好みが別れるので適当でいい。

海の場合、どれくらい遠くに飛ばしたいかで決める。投石紐の経験からいくと仕掛けの重さのほうが大事なので対応する重さだけ見ておけば正直いいと思う。勝手に長さも合うし。何がどれだけ飛ぶかは店に行けば書いてあります。5ftくらいが使いやすいと思う。最初から遠くに吹っ飛ばしてデカいのを釣りたい人はもっとまじめなサイトに行ってくださいね。

フライフィッシングの人:釣りたい場所を決めたら場所の名前+フライフィッシングググると適切な竿が分かるので一式をセットで買って終了。良く分かんなかったら#4買って渓流釣りしましょう。管理釣り場もあります。

竿の固さ

固いと操作がシャープに伝わって柔らかいと魚の動きに勝手に合わせてしなってくれる。でかつよには固い竿、ちいかわには柔らかい竿を使う。ブラックバスにはM(ミディアム)、ML(ミディアムライト)、UL(ウルトラライト)くらい、渓流魚にはUL(ウルトラライト)~くらいの感じらしい。軽い仕掛けには柔らかい竿、重い仕掛けには固い竿を使う。だいたい耐荷重&狙う魚とリンクしている。

竿の調子

主にしなる位置のことを”調子”で表し、胴調子(真ん中からしなる)、本調子(真ん中すこし先からしなる)、先調子(先っぽがしなる)がある。先なら先なほど操作しやすくなり、根本なら根本なほど魚に合わせて動く。固さに似ている。耐荷重や狙う魚とはあまりリンクしない。

竿の値段

高いとカーボンファイバーの比率が上がって軽くなる。安いと下がって重くなる。安すぎるとグラスファイバー製になってバカほど重くなる。一万円前後で見ておけばそれなり以上に良いものが買える。個人的には各用途の最安クラスの5000円前後の物で何ら問題ないと思う……今時は安くてもカーボンファイバー製でおじさん感動しちゃった……夢の新素材だと思ってたから……

糸のガイドは高級品にあとから交換すればいいので気にしない。部品は640円くらいで買える。

私個人としてはカーボン製はリールに対して軽すぎてキモかったので激安グラスファイバー製2800円を使ってます。老害グラスファイバーは傷が入らない限り異常に頑丈なため仕掛け上限7gの竿でも40gの仕掛けをつかったりできるらしい。グニョングニョンになるけど。これがカーボンだとバキッと逝く。

操作のしやすさ?みたいな意味不明な概念はオンゲーで言うラグが少ないみたいな概念で、手元操作から竿先に力が伝わるまでの時間とかふにゃり方が少ないみたいな感じです。硬くて短くて先調子で高級品だと操作しやすい。

リール

リールの大きさ・種類

リールの人:竿にあったサイズの物。特に耐荷重を見て決める。試しに着けてみれば大体感覚で分かると思う。重い仕掛けでデカい魚を釣りたい人はベイトリールというリールを使います。初めからでかつよ釣りたい人はこんな記事読んでないでもっとまじめなサイトに行ってください。

フライフィッシングの人:竿にあったサイズのもの。

リールのギヤ比

流れがあるなら高いもの、ないなら適当。好み。

リールの値段

リールの人:

一定の値段(定価ベース7000円まで)まで急激に性能が上がって後はあまり変わりません。シマノ製は上位から下位まであまり変わらない品質で、ダイワ製は上位と下位に明確に品質差があるらしい。定価7000円実売5000円くらいのラインを買えばいいと思う。これ以上になると屋内店舗で落ち着いてクルクルしてもあまり違いが分からない……

正直なところ、どう考えても使用ごとのメンテナンスのほうが影響があるのでメンテ用品に予算を振ってください。だからといって定価3000円実売2000円とかのリールはゴミなので買わないように。

私は型落ちワゴン入りリール3800円を使っています。定価?は6000円くらいで後継が7000円になってました。物価高ですね。メーカーは上位機種の機能を付けたとか言ってますが、デザインを新しくしたから型も新しくなって精度が良くなっただけだと思う……

フライフィッシングの人:

だいたい全部同じなので好きなデザインや音のするものを選びましょう。ただの糸入れです。

仕掛け

どの釣法でも絶対ダメにするので最初は安い仕掛けから始めましょう!

延べ竿の人:

全部入りセットが売っているのでそれを買ってください。どの釣り場でどのセットをつかえばいいかはお店の人かインターネットに聞いてくださいね。

リールの人:

ルアーなのかエサなのか毛ばりなのかを決める。

ルアーの場合:竿とリールに合わせた太さの糸(ナイロン)、糸の太さに合わせた大きさのスナップ(そういう金具があり、糸とルアーをこれで結ぶ)、竿とリールに合わせた重さのルアーを購入する。ルアーは絶対に無くすので蟻とかダイソー製のもので慣れてから高い国産ルアーを使う。

エサの場合:竿とリールに合わせた太さの糸(ナイロン)を買い、あとは仕掛けセットを買ってください。どの釣り場でどのセットをつかえばいいかはお店の人かインターネットに聞いてくださいね。

毛ばりの場合:これは変な部類の釣りなので自分でいい感じにやってください。道糸とごんぶとナイロンにしてハリスをPEラインにしてハリスの端にウキを付けてフロータントに浸した毛ばりを飛ばすとかすればいいと思う。

フライフィッシングの人:

セットについているならセットの物を使う。そうでないなら竿の番手(#4とかそういうの)に合わせたフライフィッシング専用の糸とハリス、フライを購入していい感じにする。釣具屋に行けば分かる。フロータントという毛ばりを水にうかせるための薬品も合わせて買う。

フライ(毛ばり)は自分で作ると安く済む。テンカラ釣りで用いられるマジで雑極まりない方法が一番楽なのでロストが嫌ならそれを使うとよい。「自己融着テープ テンカラ釣り」で出る。

4:その他絶対に必要な物を買う

偏光メガネ(安物でよい、どうせ3~4年で買い替えになる)

バケツ(潰せるもの、ひもと重りが付いていて橋の上や護岸から水が汲める、そういうのがある)

小物入れ(100均)

糸切り(爪切りみたいな専用品がいいらしい、持ってないけど。適当なハサミで良くね?)

手網(網の部分がゴム製のものがいいらしい、持ってないけど)

帽子、日焼け止め

滑らない靴(日進ゴムのハイパーV #005が高級ソールのくせに安い。アッパーはカス)

魚掴み(トングみたいなやつ。ダイソーでも売っているがシマノ製だと1400円くらいする。バカだと思う)

ナイフ(その場で絞める場合。H1鋼が錆びないのでよい)

クーラーボックス(買ったらすぐ水を入れて漏れがないか確認する)

 

――いかがでしたか?

結局何買えばええねんはったおすぞワレ

漏れは鱒レンジャーNextSP50とシマノの17セドナC2000S、ナイロン糸5lb、GoodSnap#1、ダイソーやら蟻で購入した4g前後のルアーをその辺のどぶ川で使用しています。だいたい一万円くらい。渓流にはデカすぎるのと分解できない竿を持って歩くのは辛いので4.2ftくらいの2か3ピース竿を購入する予定です。

渓流釣りなら上州屋よりワイルドワンのほうが優れていて、割引もワイルドワンのほうが大きいです。というのもスノーピークの社長がフライフィッシング廃だかららしい。私は一式そろえた後にこの事実を発見して膝から崩れ落ちました……金欠セットにしておいて良かった~って思うわけ!

ワイルドワン、意識が高すぎて返しのついているルアー置いてないけど、正直根掛かりリスクを考えたら返し無しのシングルフックで良くない?どうせ釣れないんだし……